消費税減税と地方財源、神戸市の交付金426億円[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史
消費税減税の方針が、8月上旬までに決まる見通しです。こんにちは、神戸市会議員の堂下豊史です。食料品の消費税をめぐる国の議論と、神戸市の財源への影響について、ご報告いたします。
2027年4月から食料品の消費税は1%へ
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政府・与党は、食料品の消費税率を2027年4月から2年間、1%に下げる方針を固めました。高市首相は7月30日にも自民党へ法改正の手続きを指示する見通しです。
いまの8%が1%になり、2029年3月末で元の8%に戻ります。対象は外食と酒類を除く飲食料品が想定されていますが、細目は法案を待つことになります。
私は、減税の幅より先に、財源の姿を決めるべきだと考えています。地方の財源に1.6兆円の穴が開くからです。
ただし、待っている間も値段は上がります。決め方の順番と、家計が持ちこたえる時間の、どちらも落とせません。
高市首相は慎重論から一転しました
高市首相は2025年5月、食料品の消費税率を0%にすべきだと主張していました。首相就任後は、レジの改修に1年以上かかるとして慎重な姿勢に転じます。
2026年2月9日には、2年間に限ってゼロにする意欲を示し、赤字国債は発行しないと強調しました。6月の衆院予算委員会では、2年後には元に戻すと明言しています。
7月28日の自民党役員会では、決断するときは決断をすると語りました。
消費税減税の財源、年4.4兆円をどう埋めるのか
食料品を1%にすると、国と地方を合わせて年4.4兆円程度の税収が減ります。総務相が国会で示した試算です。
ゼロにした場合は年約5兆円の減収になる、というのが財務省の試算です。
政府は赤字国債に頼らない方針を掲げています。補助金や企業向けの税の優遇(租税特別措置)を見直し、税外収入を確保して賄う考えです。
ただし、どの補助金をやめ、どの優遇を削るのかは、まだ示されていません。法案は秋の臨時国会に出ますが、財源の中身が固まるのはその先になります。
地方の減収1.6兆円と神戸市の交付金
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4.4兆円のうち、地方の減収は1.6兆円程度です。うち1.0兆円ほどは、自治体が直接受け取る地方消費税の分にあたります。
残りは、国税分から配られる地方交付税の原資が細る分です。
神戸市の2026年度当初予算では、地方消費税交付金が426億円計上されています。一般会計9,778億円の4.4%にあたり、前年度より38億円増えました(出典:神戸市 2026年度当初予算の概要)。
保育や高齢者福祉、学校の維持に使うお金の一部が、この交付金です。
国はガソリン税のときと同じく、別のお金を配って穴を埋める見込みです。埋め方が決まれば市民のサービスは細りませんが、その仕組みも規模もまだ示されていません。
全国市長会は2026年6月10日の総会で、物価高騰対策の強化を国に求める決議を採択しました。給付付き税額控除については、制度を簡素にし、給付事務を担う自治体の負担を軽くする支援が要る、と訴えています。
各党の意見は割れたままです
超党派の社会保障国民会議は、7月27日の実務者会議で意見の集約を断念しました。1%案と現金給付案などを併記した中間報告をまとめる方向です。
自民党と日本維新の会は、2026年2月の衆院選で食料品の消費税ゼロを公約に掲げました。公約はゼロでしたが、レジの改修が早く済む1%案を受け入れています。
日本保守党も理解を示しました。反対したのは国民民主党や中道改革連合など5党です。
減税より早く実施できる現金給付のほうが望ましい、という主張です。中道改革連合は、2年限定ではなく食料品を恒久的にゼロにすべきだと求めています。
各党の公約と給付付き税額控除の中身は、6月の投稿で扱っています。
実務者会議のヒアリングで出た指摘
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実務者会議は、小売団体や地方団体、農業団体などから意見を聞き取りました。事務局が整理した指摘は、減税の効き方に集まっています。
食料品への支出は高所得の世帯ほど金額が大きく、減税で戻る額もその分だけ大きくなります。
値段への反映も確実ではありません。原価の上昇やシステム改修の費用が乗るため、期待したほど下がらない可能性が指摘されています。
消費税収の約4割は地方の財源です。その減収は地方の財政運営や社会保障の施策に響く、という指摘も出ています。
事業者の負担も挙がりました。レジの改修は1%なら最大5〜6か月、ゼロ税率なら最大10か月から1年かかると経済産業省が説明しています。
そこで政府は、1%分の税収にあたる年6,000億円程度を、中低所得の働く人へ2027年秋から配ります。食料品の負担を実質ゼロにする狙いです。
給付付き税額控除の本格導入は2029年度で、減税はそれまでのつなぎです。
神戸市の予算に響くのは2027年度から
神戸市の2027年度予算編成は、この秋から始まります。426億円がどう見込まれるかは、秋の臨時国会に出る法案で埋め方が示されるまで決まりません。
食料品の負担が軽くなること自体は、家計にとって前進です。毎日の買い物で効きますし、申請も要りません。
その前進を続けるために、穴の埋め方を先に決めてほしいと考えています。国の借金で埋めるだけなら、いま軽くした分を後で誰かが払うことになります。
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堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)
神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。
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