倒木事故を防ぐ樹木管理の強化[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史
こんにちは、神戸市会議員の堂下豊史です。台風や強風の後に起きる倒木被害は、神戸でも身近な安全課題になっています。
倒木は他都市だけのニュースではありません
2026年8月11日夜、台風15号が茨城県南部に上陸しました。報道では、観測史上初の茨城県上陸とされ、県内で倒木や停電が相次いだと伝えられます。
茨城新聞は、高萩市上君田地区で樹齢約100年の大木が倒れ、電線に引っかかって住宅の停電につながったと報じています。根元や幹の内部が弱ると、風雨で道路や通路へ倒れる危険があります。
神戸でも倒木事故が続いています
神戸市では2024年12月に、中央区の市道花時計線で街路樹が倒れ、停車中の車両を破損しました。同じ月には、大倉山公園でも公園樹木が道路側へ倒れました。
2026年5月1日には、須磨海浜公園内で樹木が倒れ、通路を歩いていた市民2名が負傷しました。倒れた木はアキニレで、樹高は約10.5メートル。根元から折れ、内部の腐朽が確認されています。
倒木点検は見た目以外へ広がっています

写真はイメージです。
神戸市は、2024年12月の中央区での街路樹倒木事故について、倒れた木は枝も葉も茂っており、これまでの点検では危険性を把握できなかったと説明しています。
そのため、2025年度に市内すべての街路樹高木を対象に、幹の穴、根元の腐り、幹の揺れ、打診音などを重視した点検を行いました。
街路樹の点検本数は98,424本です。このうち、伐採等の対応を要する樹木は14,573本とされています。2026年3月末時点で4,828本の伐採が終わり、2026年度中の完了予定です。
公園樹木も1,696公園で安全点検が行われ、伐採等の対応を要する樹木は10,993本でした。2026年3月末時点で7,279本の伐採が終わり、2026年度中の完了予定です。
緑を守ることと、安全を守ることは対立しません

写真はイメージです。
神戸市は1971年から、まちに緑を増やす取り組みを進めてきました。街路樹は都市景観や木陰を支える大切な存在です。
ただ、植栽から40年以上が経過した木が増え、大木化や老木化による倒木、根上がり、見通しの悪化も起きています。2026年2月に見直された街路樹再整備方針でも、倒木防止と安全性向上が課題に入っています。
木を切るか残すかだけでは、地域の納得は得られません。危険な木を点検で把握し、必要な伐採を行い、緑が少ない場所や地域要望がある場所では植え替えも考える。この順序が大切です。
市民の通報を受け止める仕組みが必要です
神戸市会でも、街路樹・公園樹木の倒木防止対策は議論されています。2026年5月25日の本会議速報では、公明党の宮田議員が須磨海浜公園の事故などを踏まえ、安全点検と倒木防止対策を質問しました。
久元市長は、倒木防止を緊張感を持って取り組む課題だと答弁しています。あわせて、危ないと感じる樹木の写真を市民がLINEで投稿し、それに対応する仕組みも庁内で検討したいと述べています。
管理区分の分かりにくさも課題です
私自身も、空き地や空き家から道路へかかる立ち木について、議会で取り上げてきました。市民の方が建設事務所に通報するケースもあれば、空き地・空き家の担当部署と連携が必要なケースもあります。
2023年5月の都市交通委員会では、道路法に基づく対応と、空き地・空き家に関する対応が分かれる中で、現地調査や所有者への働きかけを効率よく進める必要を質しました。
2023年6月の同委員会では、依頼文にとどまっている木でも、過去に台風時に根元から折れて倒れた事例があると述べました。周辺の方の不安や過去の状況を踏まえ、一律の基準だけで止めない対応を求めています。

神戸市会の議場で質問する堂下豊史
神戸市には、山や斜面、民有地、道路、公園が近接する地域が多くあります。どの部署に相談すればよいか分かりにくい時ほど、受け止めてつなぐ必要があります。
点検、伐採、植え替え、周知を一体で進める
倒木対策は、一本の木を切る話だけではありません。点検で危険を把握し、緊急度に応じて伐採し、必要な場所では植え替えを考え、地域へ理由を伝えるところまで含みます。
神戸市は、まとまった量の伐採を行う場合、現場の張り紙や自治会などを通じて地域へ知らせるとしています。急いで撤去する場合を除き、なぜ切るのか、切った後をどうするのかを伝えることが欠かせません。
台風や強風は起こります。元気に見える木で内部が傷んでいることがあります。市の点検と地域からの通報を組み合わせ、事故を起こさない管理へ近づける必要があります。
神戸市では、道路、公園、民有地の境目で相談が止まらないことが大切です。建設事務所や関係部局が、受けた声を次の所管へつなぐ連携が欠かせません。
堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)
神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。
市政報告や地域の取り組みをLINEで配信しています。
