TOPブログ国の薬局ルールが変わる、北区の近所の薬局[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史

国の薬局ルールが変わる、北区の近所の薬局[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史

こんにちは、神戸市会議員の堂下豊史です。国の薬局制度の見直しと、神戸市北区の近所の薬局について、ご報告いたします。

この記事は、厚生労働省の令和8年度診療報酬改定資料と、2026年6月1日付の環境局通知をもとにまとめました。

あわせて、関係者から入手した資料も参考にしています。

令和8年6月以降、新規薬局は厳しめの評価に

結論から申し上げます。2026年6月1日以降、都市部で新規開設する薬局には、国が厳しめの評価を始めます。

新規開局そのものを全面禁止したわけではありません。条件を満たすと、調剤基本料から15点の減算が加わります。

一方で、処方箋集中率85%以下で地域の機能を果たす薬局は、調剤基本料1(47点)などへの引上げが進みます。一方通行の引下げだけではありません。

2014年に策定された「患者のための薬局ビジョン」から10年以上。政令指定都市を一律「都市部」とみなすルール変更は、現場には急な印象だ、という声もあります。

神戸市は政令指定都市です。北区も原則「都市部」に含まれ、新規開設のハードルが上がる方向です。

関係者から伺った声

医師、歯科医師、薬剤師、行政が連携し、地域住民の健やかな暮らしを支える。そこには、日々の「かかりつけ」の拠点があります。

薬局は、薬を渡すだけではありません。体調変化を見守り、顔の見える関係で地域医療を支えています。

今回の改定で、その拠点が揺らぐ可能性がある、という危機感の声もありました。

特定の医療機関からの処方箋が集中するほど、制度上の評価が厳しくなります。数字の達成と、薬が届く現実が一致しない、という切実な声もあります。

一律の厳しい立地要件が続けば、若い薬剤師の独立が難しくなり、地域密着の個店が減るのではないか、という懸念も聞きました。

画一化すれば、患者の多様なニーズに応えにくくなる、という声もあります。

私は北区議員として、国の制度が近所の薬局に与える影響を、市政の議論に反映していく必要があると考えています。

国は何を変えたか

令和8年度の診療報酬改定では、「患者のための薬局ビジョン」を踏まえ、調剤報酬の見直しが行われました。

2026年6月1日以降に新規開設した薬局のうち、都市部に所在し、水平距離500m以内に他の薬局がある場合があります。

特定医療機関への処方箋集中率が85%を超え、門前・密集・医療モール等に該当すると、減算の対象となります。

門前薬局等立地依存減算として、調剤基本料から15点が減算されます。

ここでいう500mは、薬局同士の水平距離です。住民が歩く距離を直接決める数字ではありません。

制度上の都市部は、特別区と政令指定都市を指します。神戸市全体が対象となり、北区も原則含まれます。

ただし、半径500m以内に他の保険薬局がない地点は除外されます。谷上など、最寄りの薬局まで距離があるエリアでは、例外が認められる余地もあります。

既存の薬局については、月の処方箋受付回数が600回超1,800回以下で集中率85%超など、条件により調剤基本料2(30点)へ区分される見直しも進みます。

国は、配置と機能の適正化を目指しています。診療所や病院の近くに薬局が並ぶ地域では、集中率85%の議論が現実味を帯びます。

「場所と数字」だけでは測れない機能

関係者からの資料では、医科の偏在対策と比べ、薬局の改定は立地と数字中心で、地域で求められる機能や質への評価が不足している、という指摘もありました。

医療資源の少ない地域を指定し、加算で下支えする考え方自体は理解できる、という前提のうえでの批判です。

在宅訪問や供給対応、健康相談など、薬局が担う役割は、地図上の距離や集中率だけでは表せません。北区でも、その実態をどう評価に反映するかが問われます。

近所の薬局と市の協力

薬局で服薬相談を受けるイメージ

写真はイメージです

処方箋を受け取る場所として、薬局は北区のくらしに深く根ざしています。服薬の相談や、体調の変化への気づきも、近所で続くことが大切です。

国の500mは薬局間の距離ですが、高齢者にとって通院や受診は別の負担になります。坂道、猛暑、悪天候は、北区で現実的な障壁です。

2026年6月1日から、KOBEクールオアシスが始まりました。民間895店舗が涼み処として協力し、薬局も参加しています。

KOBEクールオアシス

薬剤師による簡単な健康相談も可能です。猛暑対策でも、薬局の協力が欠かせません。配置の数字だけでは測れない、地域での役割の一例です。

供給の不安と在宅医療

少子高齢化と人口減少は、患者数の減少と医療従事者不足を重ね、地域の医療縮小が避けにくい課題になっています。その中で薬局の役割は、ますます重要になります。

医薬品の供給が不安定な品目もあり、かかりつけ薬局を決めても、必要な薬がすぐに手に入らないことがあります。

集中率を下げる努力だけでは、すべてが解決するわけではありません。国は地域支援・医薬品供給対応体制加算など、供給面の評価も新設しています。

在宅訪問の評価引上げなど、在宅医療を支える方向も示されています。最期を自宅で過ごしたいという希望は、北区でも根強くあります。

その支えに、近所の薬局が果たす役割は、これからますます大きくなります。

北区から注視していく

委員会で質問する堂下豊史

門前薬局等立地依存減算は、当面は新規開設に限られます。既存店への調剤基本料区分の見直しも、段階的に続きます。

関係者の間では、新規だけの話ではなく、区分の見直しが続くことへの不安も聞かれます。

私は北区議員として、都市部を中心とした評価の厳格化のなかで、地域貢献や機能の実情に即した評価が国に求められる、という声を踏まえ、注視してまいります。

国の制度と、現場の供給や地域機能がどう噛み合うか、議会でも必要な論点を提起してまいります。近くの薬局が、地域の支えとして機能し続けられるよう、尽力いたします。

堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)

神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。

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