内水氾濫は川が決壊しなくても起きる[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史
内水氾濫は、川の堤防が決壊しなくても、道路と家を水浸しにします。
こんにちは、神戸市会議員の堂下豊史です。2026年8月20日付の朝日新聞朝刊をきっかけに、神戸市の雨水浸水対策をご報告いたします。
内水氾濫は、川から溢れていなくても町を冠水する
新聞が扱ったのは、千葉県を襲った豪雨から1週間後の報道です。見出しは「冠水 都市の弱さ露呈」「内水氾濫 雨量想定超え」でした。
紙面の説明には、「河川から水はあふれていない」とあります。川が決壊したのではなく、下水道が雨を飲みきれず、マンホールや水路から水が噴き出しました。
神戸市も、浸水を内水はん濫と外水はん濫に分けています。内水はん濫は、雨水幹線の能力を超えた大雨のとき、または高潮で下水道が逆流するときに起きます。
外水はん濫は、川から水があふれる河川氾濫です。
※写真はイメージです。
強い雨は増えている
朝日新聞は「1時間80ミリ超が40年で8倍」と見出しに書きました。放置車両は一時3000台以上、停電は医療機関にも影響した、と報じています。
気象庁の全国集計では、1時間80ミリ以上の雨は、1976年から1985年と比べて2015年から2024年は約1.7倍です。
新聞の8倍と気象庁の1.7倍は、対象期間も地域も同じではありません。強い雨が増えていること自体は、公式統計でも確認することができます。
神戸市の整備目標は、10年に1回の雨
神戸市は、10年に1回程度の大雨で浸水が起きないことを目標に、雨水幹線と雨水ポンプ場を整備しています。
10年確率は雨水整備の標準です。くらしの防災ガイドの100年想定は、避難のための地図です。
地図に色が付いていても、優先整備の地区になっていない場所があります。対象とする雨の強さが違うからです。
より強い雨まで管を太くすれば、浸水リスクは下がります。その代わり、費用と期間が大きくなります。市は、いまも10年確率を整備の基準に置いています。
三宮南と神戸駅周辺では、対策が進んだ
三宮南地区は、生田川から宇治川にかけての低地盤です。2004年は台風が4度来襲し、国道2号の冠水と床上浸水が繰り返されました。
市は2005年度からポンプ場と雨水幹線を整備しました。2015年7月にポンプ場3箇所が供用し、2021年12月に雨水幹線が完了しています。
対象は約200ヘクタールです。概ね1時間100ミリ、潮位は海抜2.8メートルです。
2018年9月の台風21号では、神戸港が過去最高潮位となり、多くの地域で浸水しました。ポンプ場が進んでいた三宮南では、2004年より浸水範囲が小さくなりました。
神戸駅周辺は違います。同じ台風21号で、国道2号の冠水と東川崎町の家屋浸水が起きました。
2025年4月に新東川崎ポンプ場が供用し、同年7月に雨水幹線が完成しています。
私は2025年4月26日、新東川崎ポンプ場の供用開始記念式典に出席しました。
新東川崎ポンプ場の雨水ポンプ。
浸水しやすい場所から、順に直していく
市は2022年6月22日、雨水浸水対策の方針を決めました。浸水しやすい場所を3段階に分け、危ないところから直します。
公明党神戸市会議員団は、2023年の決算審査で、どの場所から進めるかを聞きました。
建設局長は、最初に直す場所として、国道2号の弁天町交差点周辺など4か所を挙げました。ハーバーランドの入り口付近です。
その次の計画は2025年度に終える予定で、西区の西河原と東灘区の国道43号周辺は、すでに工事を続けている、と答えました。
2024年3月の予算審査では、優先して直す場所が約2,000ヘクタールだと答弁しています。そのうち特に急ぐ約800ヘクタールの計画が、まもなく終わる見込みでした。
西区玉津町西河原は、20年以上かけて太い雨水管を入れてきました。家が浸かる被害は減った一方、道路の冠水は残っています。
2025年2月の審査で当局は、上流の櫨谷川から水が入ってくる影響もある、と認めました。
市は、川からの流入を抑える電動ゲートの設置を検討する、と答えています。
道路冠水は市内136か所。北区は内水だけではない
2025年2月の建設防災委員会で、建設局は道路冠水が頻発する箇所を市内136か所ほど把握している、と答弁しました。
北区の山あいでは、水路や側溝が溢れる内水の課題があります。
それに加えて、川そのものがあふれる河川氾濫の課題もあります。
相談を受け、建設局に現場を伝え、対策を求めてきました。
北区では、内水氾濫に加えて河川氾濫もある
千葉の雨量や地形が、そのまま神戸に当てはまるとは限りません。
それでも新聞は、想定を超える雨が地図の外側でも冠水を起こした、と報じています。
北区でも内水氾濫は、克服すべき課題です。
加えて、河川氾濫の課題もあります。
アンダーパスの冠水も残っています。
水害の軽減に向けて、一層頑張っていきます。
神戸市会の議場で質問する堂下豊史。
堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)
神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。
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