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民家初の国宝・箱木家住宅[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史

こんにちは、神戸市会議員の堂下豊史です。箱木家住宅主屋が民家として初の国宝に答申された件についてお伝えします。

民家として初めての国宝指定

2026年5月22日、文化審議会文化財分科会の議決を経て、重要文化財「箱木家住宅主屋」が国宝に指定答申されました。文化庁の答申資料では、14世紀頃に建てられた我が国現存最古の民家として評価され、「民家として初の国宝」と明記されています。同じ答申で国宝になったのは、姫路市の旧古井家住宅も1棟です。

官報告示後、国宝・重要文化財(建造物)は2,611件・5,612棟(うち国宝235件・305棟)となる見込みです。神戸市の建造物では、太山寺本堂に次ぐ2件目の国宝となります。(出典:神戸市記者発表資料2026年5月15日、文化庁答申資料2026年5月22日)

1967年の重文指定から約59年

箱木家住宅主屋は、1967年6月15日に重要文化財に指定されていました。重文指定から約59年を経て、国宝へ進みました。

所在地は神戸市北区山田町衝原字道南1番地4。入母屋造・茅葺で、桁行11.4メートル、梁間8.4メートル。呑吐ダム建設に伴い、昭和50年代に約70メートル移築されています。

箱木家は中世の山田庄の土豪で、応永期(1394~1428年)ごろには地域の祭祀組織・宮座で下頭屋を務めた家柄とされています。通称「箱木千年家」として親しまれてきた民家です。

箱木家住宅主屋正面(南東から)

5月30日の第50回きたきたまつり開会式では、黒田副市長(市長代理)が挨拶し、森林・里山の再生などに触れたうえで、箱木家住宅の国宝指定を紹介しました。北区の誇りとして語られたのが印象として残りました。

家系が続く民家としての価値

黒田副市長は、建築年代や指定の肩書きだけでなく、家系が続いていることにも触れていました。箱木家住宅は個人所有の民家です。

当初からの家系が守り続けてきたとされ、14世紀頃の建築から今日まで民家として残ってきた点に価値がある、と話していました。移築や重文指定を経ても、暮らしの家として系譜が途切れていない。それも今回の評価のひとつだと思います。

建築が示す北区の里山文化

文化庁の答申では、軒の低い入母屋造・茅葺、開口の少ない大壁造の外壁が特徴として挙げられています。正面1室・背面2室の前座敷型三間取は、当地域の民家平面の祖型と考えられます。

柱間ごとに寸法が異なる柱配置や、上屋と下屋をつなぐ軸部材がない架構など、古い民家の姿を今に伝えています。箱木家以外にも、北区には茅葺民家や平安期の文化財など里山に関わる文化資産がある、北区の文化を伝えていきたい、とも述べていました。

箱木家住宅主屋土間内部(西から)

兵庫県から同時答申された2棟の民家

今回の国宝答申は、箱木家住宅だけではありません。同じ5月22日の審議で、姫路市安富町の旧古井家住宅も国宝に答申されています。

旧古井家住宅は15世紀頃の建築で、中世の上層民の生活を知る貴重な民家とされています。兵庫から民家が同時に2棟、国宝へ進んだのは初めてです。

北区の箱木家は現存最古、姫路の旧古井家は最古級。どちらも「民家として初の国宝」という枠組みの中で評価されました。(出典:文化庁答申資料2026年5月22日)

当局は平成30年(2018年)から、姫路の旧古井家住宅とともに調査を続け、今回の文化庁答申につながりました。文化財課の方々、お疲れさまでした。本当におめでとうございます。

調査・審査を象徴するイメージ

見学のご案内

箱木家住宅は土曜・日曜・祝日に公開されています。見学時間は9時から17時、入館は16時30分までです。入館料は大人500円、小・中学生300円。

市バス111系統「衝原」下車徒歩5分でアクセスできます。駐車場は10台程度のため、公共交通機関の利用が推奨されています。(出典:おでかけKOBE)国宝指定は官報告示を経て正式決定されます。235棟目の国宝建造物になる北区の民家、機会があれば足を運んでみてください。

堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)

神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。

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