ナフサ不足で農業ビニール品薄 現場の声を届けます[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史
ナフサ由来の農業資材不足について、神戸市北区の生産者から届いた声と、全国の状況、国会での取り上げをご報告いたします。
神戸市北区の生産者から届いた声
先日、北区の農業生産者から、切実な声が届きました。
「ナフサがなく、農業ビニールも在庫がない。あっても3割以上高い。売価に反映できず、事業維持も他産業に負けずに大変です」という内容です。
ハウス栽培や露地のマルチ(畑に敷く農業用シート)など、農業用ビニールは欠かせない資材です。在庫がなく、値上げしても売価に転嫁できない。
そんな現実を、生産者は日々感じています。私は、この声をそのまま市政や国の政策の場に届けていきたいと考えています。
ナフサ不足が農業現場に及ぶ理由
ナフサは石油からつくる原料で、農業用ビニールやマルチ、米袋、包装フィルムなどの材料になります。
中東情勢の影響で調達が不安定になり、メーカーから値上げや出荷制限、新規受注停止の動きが広がっています。
エネルギー費の高騰とは別に、「資材そのものが手に入らない」問題が、農業現場に迫っています。(出典:時事通信2026年4月16日、テレビ朝日系2026年4月15日)
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全国でも同じ不安が広がっている
神戸だけの話ではありません。全国農業協同組合連合会(JA全農)は、ハウス用ビニールやマルチなどについて、4月以降順次値上げすると公表しました。
仕入れ先から2〜4割以上の価格改定要請を受けたことが理由です。コスト上昇を価格に転嫁できなければ、生産基盤の継続が危ぶまれる、との認識です。(出典:朝日新聞2026年4月、日本経済新聞2026年4月)
農業ジャーナリストの松平尚也氏は、メーカーが30〜40%規模の値上げや出荷制限を打ち出し、農家が必要量を確保できないリスクに直面していると指摘しています。(出典:Yahoo!ニュースエキスパート2026年5月)
農林水産大臣の鈴木憲和氏は4月28日、農業用マルチやコメ袋などの確保に当面のめどがついたと述べました。
一方、いつまで確保できるかの見通しは示されていません。(出典:日本経済新聞2026年4月28日)
国会でも現場の窮状が訴えられた
2026年6月4日の衆議院予算委員会では、中道改革連合の国会議員が、ナフサ由来製品の供給不安への対策を訴えました。
中道改革連合の小川淳也代表は、工務店から「シンナーが5倍に値上がりしている」との声を紹介しました。
過去のオイルショックを参考に、流通管理の検討を提案しました。
中道改革連合の山本香苗代表代行は、シンナーや塗料の不足について、物資を早く現場に届けることが重要だと力説しました。
供給の具体的な見通しの公表を求めましたが、政府側は応じませんでした。(出典:公明新聞電子版2026年6月5日付)
建設現場も、農業現場も、同じ原料不足のもとで苦しんでいます。公明党神戸市会議員団の一員として、私もこの訴えに共感しています。
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「足りている」と「手に入らない」のギャップ
政府はナフサの供給量について「足りている」と説明する一方、現場では必要な資材が届かない声が相次いでいます。
石油化学製品の流通では、早めの確保や在庫の出し渋りなど、目詰まりが起きているとの指摘もあります。
北区の生産者が「在庫がない」と訴える背景には、こうした全国の構造があると考えられます。数字と現場の感覚のずれを、放置してはなりません。
売価に反映できない現実
資材が3割以上高くても、野菜や果物の売価はすぐには上がりません。スーパーや直売所の価格は、契約や相場の影響を強く受けます。
人件費や燃料費も上がるなか、農業だけが損をし続ける構造は持続できません。他産業と人や資材を奪い合う厳しさも、生産者の言葉に表れています。
食料をつくる現場を支えるには、資材の安定供給と、コストを正当に評価する仕組みの両方が必要です。
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政府に求めたいこと
まず、ナフサ由来製品の供給見通しを、農業者や事業者が計画できる形で公表してほしいと考えます。国会でも求められた点です。
次に、農業資材の価格高騰と品薄を、食料安全保障の問題として真剣に位置づけることです。「当面は足りる」だけでは、来月の張り替えや次の作付けの不安は消えません。
私は引き続き、北区の生産者の声を聴き、市政や国会に届けていきます。現場で「うん、うん」と頷いていただけるよう、具体的な対策を求めてまいります。
堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)
神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。
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