地域コミュニティ交通の制度見直しと新たな挑戦[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史
こんにちは。神戸市会議員の堂下豊史(どうしたとよじ)です。
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地域コミュニティ交通「からりん」試験運行がスタート
北区上唐櫃地域において、地域住民主体によるコミュニティ交通「からりん」の試験運行が実施されます。駅までの距離や坂道の多さなど、日常の移動課題の解決を目的とした取り組みです。
運行期間:2026年4月2日(木)〜6月30日(火)
本格運行につながるよう、地元議員として応援してまいります。ただ、本格運行後には補助が1年で打ち切られるという課題があります。同じ北区唐櫃台でコミュニティバス「からとんくるりんバス」を運行してきた皆さんも、まさにこの壁に直面してきました。地域が積み上げてきた経験と声が、制度を動かす力となりました。
相談から見えてきた地域コミュニティ交通の課題
「唐櫃にバスを走らせる会」の皆さまから、地域コミュニティ交通を維持していく上での課題について相談を受けました。担い手の高齢化や人材不足、燃料費・人件費の高騰など、地域の努力だけでは支えきれない状況が生まれつつあります。
特に大きな課題となっていたのが補助制度です。現在の制度では、本格運行後の補助が最長1年に限定され、その後は地域の持ち出しや協賛金に頼らざるを得ません。地域の力で始まった交通を長く続けていくためには、制度面での支援が不可欠だと感じました。
本会議一般質問で制度見直しを提起
こうした課題を受け、神戸市会本会議の一般質問で補助制度の見直しについて質問しました。
地域コミュニティ交通の補助制度は、地域の実情に応じた交通手段を確保する制度として一定の成果を上げており、市民の生活の足を支える重要な役割を果たしています。しかし、補助が本格運行後1年で終了する仕組みでは、担い手不足や物価高騰が続く中、地域コミュニティ交通の持続性が危ぶまれます。そこで、本格運行後の補助継続と制度見直しについて、市の見解をただしました。
今西副市長からは、地域コミュニティ交通は地域・運行事業者・市が役割分担しながら支える制度として令和3年度に創設されたものであり、本格運行直後の運営安定化を目的として1年間の補助を実施しているとの説明がありました。その上で、利用が伸びず利用促進が必要な場合などには補助継続の検討が必要との認識も示されました。
地域の声と制度見直し
2025年8月24日に北神区文化センターで開催された公共交通フォーラムでは、「唐櫃にバスを走らせる会」の植田会長が久元市長に対し、地域コミュニティ交通を支える組織の活動経費や人件費の必要性について直接訴えました。
この問題はその後、昨年10月10日の神戸新聞でも「神戸市内で交通空白地深刻化 バスなど運行も住民負担大きく 熱意だけでは継続できない」との見出しで取り上げられ、多くの市民の関心を集めました。
地域コミュニティ交通をどう守るかという課題は、北区だけでなく神戸市全体、そして全国の地方都市にも共通するテーマです。
令和8年度予算での制度見直し
粘り強い取り組みが、ついに制度を動かしました。令和8年度予算において、地域コミュニティ交通の補助制度の見直しが実現しました。
見直しのポイントは、地域活動費として年間30万円が予算化されたことです。この経費は「運行経費」として位置付けられるため、運行を継続する限り毎年確保される仕組みとなります。
また、これまで地域に委ねられていた利用促進活動について、運行事業者にも役割を担ってもらうための具体的な仕組みとして、この地域活動費が活用されます。なお、予算枠自体は現行と変わっておらず、制度の考え方や経費の位置付けが整理されたことが今回の実質的な内容です。
地域主体の挑戦を次につなぐために
今回の「からりん」試験運行では、本格運行への移行に必要な利用者数が確保できるかを検証します。本格運行への移行に際しては、地元議員として全力で応援してまいります。
各地で進む地域コミュニティ交通の推進に向け、今回見直された新しい補助制度とあわせて、持続可能な地域交通の実現のために尽力してまいります。
