箕谷川の伐採で浮き彫りになった管理の課題[神戸市北区]神戸市会議員 堂下豊史
こんにちは、神戸市会議員の堂下豊史です。箕谷川において立木・雑草の伐採が実現し、景観と生活環境が大きく改善されましたので、その経緯と今後の課題についてご報告いたします。
2022年、箕谷川で放置されていた立木が伐採されました
箕谷川の河川敷では、立木や雑草が繁茂し、景観の悪化が続いていました。住宅の廊下付近にまで枝が伸び、川底が確認できないほど視界が遮られる状態に加え、毛虫が大量発生するなど、周辺住民の生活環境にも深刻な影響が出ていました。



住民の方からご相談を受け、北建設事務所に対応を依頼。その結果、立木・雑草の伐採が実施され、河川の見通しが確保されるとともに、景観と視界が大きく向上しました。廊下から川底全体が確認できる状態となり、環境改善と安全性向上の両面で成果が得られました。

しかし、その後も同様に繁茂を繰り返してきました。こうした状況から、単発の対応ではなく、定期的な管理への転換が課題となっています。
今回の伐採を通じて見えてきた課題
今回の対応は実現しましたが、問題の本質は別にあります。箕谷川に限らず、市管理河川では「住民から要望があれば対応する」という受動的な体制が続いています。計画的・定期的な管理ではなく、問題が顕在化してから動く仕組みのため、時間の経過とともに同様の状態が繰り返される構造となっています。
また、本課題は北区に限らず市内全域に共通する課題であり、限られた予算の中で河川全体を管理する必要があることから、刈り込みコストの増大に伴い「浅く広く対応するか、重点的に対応するか」というトレードオフが生じています。その結果、管理が追いつかず、放置期間が長くなる悪循環が発生しています。
課題を踏まえた新年度予算での対応
こうした現場の課題を踏まえ、神戸市では新年度予算において、雑草・樹木対策の強化が位置づけられました。
道路の雑草・河川の流水を阻害する樹木等対策
予算額は466,500千円(うち令和7年度2月補正254,500千円)です。
建設局に設置された雑草対策プロジェクトチームの検証結果を踏まえ、景観の悪化、視認性の低下、維持管理の非効率といった課題に対し、計画的かつ予防的な対策への転換が図られます。具体的には、道路における中央分離帯や歩道目地への防草対策(目地充填材・防草テープ等)、河川における樹木撤去および土砂浚渫が実施され、景観改善だけでなく、治水安全度の向上と維持管理コストの最適化を目指すものです。
一方で、予算が確保されたことで、次に問われるのは「どのように使うか」という点です。私は、管理手法として「浅く毎年刈る」のか、「一度深く刈り込み、次の刈り込みまでの間隔を延ばす」のかという選択を明確に整理すべき段階に来ていると考えています。後者は中長期的には効率性が期待できる一方で、初期コストが大きくなるため、予算の使い方との整合が不可欠です。
また、今回の増額予算についても、「薄く広く対応河川を増やす」のか、「対象を絞って管理水準を引き上げる」のかという方針判断が求められています。
個別対応から計画的な視点へ
今回の伐採は、住民の声が行政を動かした一つの成果です。しかし、同様の問題は北区内の複数の河川で発生しており、個別対応の積み重ねだけでは根本的な解決には至りません。
個別対応に加え、計画的な管理の視点を取り入れていくことが求められます。そして、そのために増額された予算をどのように配分し、どの水準の管理を目指すのか。今回の予算措置は、その判断を伴う重要な一歩です。
引き続き、現場の声をもとに制度改善を進めてまいります。
動画で見る箕谷川の伐採実績
堂下豊史|神戸市会議員(神戸市北区)
神戸市北区を拠点に活動する神戸市会議員。
地域の声を市政に届けるため、議会活動や地域課題の解決に取り組んでいます。
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